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Channel: 趣味のオーディオの行着いた先
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フィデリックス社から外周スタビライザーが発売になります。

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フィデリックス社のサイトが更新されました。
今回の記事は
『PURE FLATというOUTER STABILIZERを作ります。』です。
http://www.fidelix.jp/products/PURE%20FLAT/index.html
今回の製品はレコードの反りの矯正を目的としたもので、過去にも何点かが発売されていたものと同等の製品です。
現在も販売はされていますが、価格も高い為になかなかな気軽に使う事ができませんでした。
今回のアナログ用アクセサリーとしては価格的にもこなれていて、
私自身も反って針飛びを起こしてしまい使用できないレコードがありますので、これの発売は願ってもない物です。

隠れた名機YAMAHA MC-1Sカートリッジ

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最近ヤフオクで針の折れたYAMAHA MC-1Sを手に入れました。

このカートリッジはビクターのMC-L1000と同じくプリントコイルを使って発電していて、違いはMC-L1000がカンチレバーの先端、スタイラスチップの直上にプリントコイルを配しているのに対して、MC-1Sはプリントコイルをカンチレバーの根元にL型に付けてコイルを前後に動かしてプッシュプルで発電している事です。どちらもベリリウムパイプ製カンチレバーでよく似た処があります。
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このジャンクカートリッジを購入したのは、まず空芯コイルである事、金属製のボディに振動系が強固に固定されている事です。
ベリリウムパイプの折損だったので手持ちのソリッド・ベリリウムカンチレバーを挿せば簡単に治ると踏んだからでした。
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カンチレバーの途中から継いだ段差が分かるでしょうか?
PL-31E改>LEGGIERO>LZ-12プリ>miniDSP>セレナーテ>HS500のマルチ、で聴いてみました。

最初聴いた時は少し地味かな?と思いましたが、暫く聴いていると、この音が自然で高域から低域まで、とてもバランスが良い事がわかります。音質も甘さが無く、空芯コイルの特徴の澄んだもので、空間の底まで見渡す事ができます。
MC2000なども修理して聴いてみましたが、このMC-1SがYAMAHAのカートリッジの中では一番音が良いかも知れません。

PL-31E改の使用した感想を頂きました。

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以前このブログを見てPL-31E改の製作を御依頼いただきました方から
その後に使用してみた感想をメールで頂きました。

最初に御連絡頂いた時の内容は
プレーヤーにはプラッターをエアーで浮かす方式のマイクロ社のSX-8000を使用しているのだそうですが「終活の歳に入って家族にこんな重いものを残しておけなので処分し、もっと身軽なプレーヤーに替えたい」との事でした。
私自身もSX-8000を購入して数か月で手放した経緯があり、この事を記事にしたものを見ての事かと思い、制作依頼をお受けしました。
https://blogs.yahoo.co.jp/milonhit/8823542.html
その後、31E改を制作しお渡ししてから、かなり日数がたっていましたので、私もどうなっているかが気になっていた所でした。
以下メールの内容です。
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その節はお世話になりました。
プリアンプの故障や入れ替えで 手間取っておりましたが、約半年の間 手持ちのレコードをあれこれ聴き、結論として
マイクロ8000番を凌駕していると思います。色々な要素が重なっての結果でしょうが ベルト駆動が優れた方法なのを実感しております。
諸々の雑味が無くなり 音像がくっきりと浮かび上がって音楽に没入できる幸せを感じております。
本当に感謝感謝申し上げます。

との内容でした。無事に不具合なく動作をしていて、気に入って使って頂けている様で安心をいたしました。

私もSX-8000を導入した時は、「終のプレーヤーになるのでは?」と期待をしたのですが、見た目はフツーのLinnのLP-12に刃が立たたず、ショックですぐに手放した経緯があり、物量に頼った重く大きなプレーヤーが間違っていて、頭を使い工夫をする事こそが それ以上に大事で効果的な事が分かり、今のPL-31E改に繋がっていくのです。

フォノイコ『LEGGIERO』の記事が載っていました。

喪中につき

PL-31E改が貸し出しから帰ってきました。

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半月ほど前佐倉市に用があり、そこに住んでいる元佐倉オーディオクラブの部長をしていたA氏の所に久しぶりに寄ってきました。

A氏は私が会った人の中で「この人、耳が良いな」と思う人の一人です。
トーレンスのプレステージなど簡単に聴けない機器を借りられるくらい、ダイナミックオーディオの店員さんとも懇意で色々な機器を聴かせてもらう事ができました。
アンプの天板を開けると音が良くなる体験もA氏宅でしました。
https://blogs.yahoo.co.jp/milonhit/10826719.html

今回 私の作ったPL-31E改をA氏に聴いてもらいたくて、貸し出し試聴用に置いてきたのです。どんな評価が出るのか楽しみに待っていました。
半月ほどたった先日プレーヤーを返しにA氏が私のオーディオルームにやって来ました。

70万ヒット御礼申し上げます。

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本日700.000ヒットを達成できました。
これも沢山の皆様には日頃からこのブログを見て頂けた結果と
心より感謝申し上げます。

去年は父親の介護となかなか更新もままならない状態で
毎日チェックして下さるのに申訳ないと思っていました。

アナログプレーヤーの音に関しては完成の域に到達していると自負しておりますが、
また、新たな物を見つけて記事を載せていきたいと思っておりますので

これからも宜しくお願い申しあげます。

フォノイコ『LEGGIERO』の記事が載っていました。2

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フォノイコ『LEGGIERO』の記事が載っていましたので御紹介します。

この方は私の改造したPL-31E改のターンテーブル部を使いSTAXのアームを付けて聴いています。この度「レジェーロ」を購入された様ですので御紹介します。

レジェーロの記事はこのページの一番下になります。
http://www14.plala.or.jp/matsukyo777/amplifier.html

新たなレコードプレーヤー探し

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去年はオーディオどころではありませんでしたが、
気持ちも落着いて余裕も少々出てきましたので、オーディオをいじり始めています。

新たな物を探していますが、こんな時はオークションを見ていると、
切っ掛けとなる様な面白いものが沢山出品されています。

そんな中に目に留まった物がCEC社の『ST930』レコードプレーヤーです。
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内周駆動型ベルトドライブでDCモーターを使っていますので、かなり私の使っているPioneer社のPL-31E改と多くの部分が似ていますので比較対象としては面白いかもしれません。
今までいろいろなプレーヤーを弄ってきましたので、だいたいどんな音が出てくるのかは予測がついてしまう様になってしまっていますので、DDなどは全く比較の対象外になります。ですので、せっかく手元に置くのですから、使えそうなプレーヤーを選択しました。

ここの記事を読むとこのプレーヤーの事が詳しく書かれています。
http://nojima-audiosquare.blogspot.com/2013/07/cecst930.html

アナログレコード末期の当場が惜しまれる優秀なプレーヤーと書かれています。

CEC ST930レコードプレーヤー

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CECのレコードプレーヤーが到着しましたので紹介したいと思います。
大きさはPL-31Eより奥行が浅く、左右幅は同じ位で見た目は ややコンパクトで好ましい大きさです。
下側が木製のメインベースでその上にダイキャスト製のサブベースが載っている二段構造で、サブベースにはメインシャフトとアームが取り付けられ四隅をバネでフローティングしています。モーターは固定のメインベースに取付けられていて、モーターの振動を遮断する構造はロクサン社のザークシーズとよく似ています。
モーターは中心に固定コイルが配置され、外側のドーナツ状マグネットの方が回るアウターローター型のブラシレスDCモーターで、モータースピンドル径は3mmと細く回転抵抗の事も良く考えられている様です。

CEC ST930レコードプレーヤーを聴いてみた

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ここ一週間CECのST930レコードプレーヤーで色々なレコードを聴いて遊んでいます。
聴いた感想としては使って大きな不満もなく『市販プレーヤー』としての前提条件をつければ、80点以上の合格点の音でしょう。十分に音楽を楽しく聴かせてくれていますので市販の物を無改造で使うならば お薦めのプレーヤーの一つである事は間違いありません。

さて、極めて厳格に聴けば、気になる点が幾つかあります。
比較方法は私が何時も話している『手回しのプレーヤー』の音です。
この比較法は『モーター』か『手回し』かの違いだけで、他の変化要素はありませんので、厳格に回転のみの差である事が御理解いただけると思います。
https://blogs.yahoo.co.jp/milonhit/25406189.html
まず手回しとの音の差を聴いてみるとST930の音がかなり明るく硬質で、にぎやかなのが分かります。音のエッヂに強調感がありレコードによっては煩く感じるものもあり、もっと落着いた音にしたいところです。
音楽の表現の力が強いところが前に出てしまい、優しさの再現性に弱いところがあり、具体的な表現としては音楽の『愛らしさ』が出ずらいという事です。

この様にネガティブな評価ばかりを並べてしまい申し訳ないのですが、『手回しプレーヤーの音』はどの様な回転の音が理想であるかの答えですので、その音と比較した結果ではほぼ全てのプレーヤーも同じ様な評価で致し方なしというところでしょう。
基本構造はシッカリと押さえてあり、このプレーヤーの音の延長線上に私のPL-31E改がある事は間違いありませんので、改造ベースとしても好いプレーヤーなのではないかと思います。

これは何に使うものでしょう?

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問題。これは何に使う物でしょう? 左隣は楊枝の先です。

超難度のカートリッジ修理への挑戦

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私には何としても治したい片ch断線のカートリッジがあり、「何時かは」と思いつつ長い間保管をしてきました。
しかし、モノラルのコイルは1個でよいので手巻きでもそれほど困難ではありませんが
ステレオともなれば左右が同じものでなくてはならず、手巻きでは2個揃ったコイルを作るのはかなり難しい事でした。

前回フィデリックス社に無理を言って譲って貰ったカートリッジの試作品のコイルでしたが、これがあれば何とか私でも修理ができそうだと思っていたのです。



そのカートリッジがこれです。
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ビクター社の傑作、ダイレクトカップル型MCカートリッジ『MC-L1000』です。

そのコイルが先日届いて現物を見たとたんに、考えが甘い事を思い知らされました。
肉眼では埃屑程度の小ささに、修理ができる自信が無くなるくらいです。
しかし、困難なものほど成功すれば達成感は大きなものになりますので、敢えて挑戦してみます。

これからこのコイルを2個をステレオ用に組み合わせる作業をするのですが、これだけでも物凄く難しいのです。
頭の中で自分なりの手順と使う接着剤を色々と暫く考えていましたが、ようやく試してみる気になってきました。

温度調整機能付きハンダごてを買いました。

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まだ2月なのに春の様な暖かさです。明日から真冬に逆戻りとか、体がついていけません。

カートリッジの極細線などをハンダ付けするときに温度が高すぎると極細の導線まで溶かしてしまい、低すぎるとホルマル被服が溶けないという温度管理の難しさがあり、
「温度調整機能があるハンダこてがあると便利だよー」と中川さんに教えてもらったので
今回それを注文してみました。
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ビクターMC-L1000の修理 その1

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MC-L1000の断線品を修理する為にフィデリックス社から譲ってもらったマイクロコイルですが、これをステレオ用にする為に右chと左chのコイルを結合しなければなりません。どの様にすれば一直線に接着できるか考えていましたが、ようやく方法が固まってきました。
使うのは以下の簡単な道具です。
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最も重要な道具は中央上の透明シートで、何処にでもあるクリアーファイルをカットして2つ折りにしたものです。
これをコイルを固定する為に両側にあるクリップを使ってバイス替わりにするのです。
2個のコイルを並べるだけなので簡単な様に思いますが、リード線がある為に思う様な所にはいかず、これがかなり難しい作業です。定位置になったら楊枝の先に瞬間接着剤を極少量つけて両コイル真ん中の下に付けると表面張力で中まで浸透します。
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そして、これが出来上がった結合したコイルになります。

ビクターMC-L1000の修理 その2

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前回はコイルをステレオ用に二個一にする作業をしました。
かなり苦労をして上手く出来上がりましたので、嬉しくなって油断をしてしまいました。
保持シートから外して顕微鏡の上に置いてから、顕微鏡を数十センチ持ち上げて移動をしたのです。再び顕微鏡を覗くとコイルは消えていました。
銅線とは言え埃と同程度の質量で静電気で物にも吸い付くのですから紛失すれば厄介です。
半日捜しまわりましたがとうとう見つかりませんでした。(ショック!)
捜すのは諦めて2組めを組む事になってしまいました。

さて、気を取り直して ここで修理するMC-L1000を分解しましたので内部構造をみてみましょう。
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針先直上にC型のヨークの隙間にプリントコイルが挟まる様に配置されている事がわかります。
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コイルリードはカンチレバーの背中を通り振動系固定ベースの裏のトンネルを抜け、端子にハンダづけされて、プリントコイルがヨークの隙間に正確に入る様に調整が出来る様に振動系固定ベースは長穴を開けネジ止めされている事が分かります。
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振動系ユニットを外した所です。まだマイクロプリントコイルが付いた状態です。カンチレバーの背中伝ってリードが接着されています。
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プリントコイルを取外し、掃除をしました。通常のカートリッジの2倍はある長いダイヤモンドスタイラスチップがカンチレバーを貫通して裏側に出ている事が分かります。ここにダイレクトにコイルを取付けるのですが、MC-L1000が此処まで拘って作られている事に関心します。凄いカートリッジです。

ビクターMC-L1000の修理 その3

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さて、1作目のコイルを紛失し、二作めのコイルの結合を終わらせました。

前回の記事の最後に載せた写真のカンチレバーを貫通したダイヤモンドチップにコイルを貼付ける作業をはじめます。コイルを載せた後にエポキシで固定しまが、

硬化するまでに直角や左右の曲がりを先の尖った竹ひごで微妙に突きながら修正していきます。
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私の実体顕微鏡にはライフルの照準の様な線がありますので、この時に大きな効果を発2揮してくれます。
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カンチレバーの上に眼鏡の様なコイルが乗りました。

さあ、これからが難関のリードの処理です。

ビクターMC-L1000の修理 その4

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前回、マイクロコイルをカンチレバーの上に乗せる事ができましたので今回の作業は最難関と言えるリードの配線をします。

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まず赤矢印の様にカンチレバーの背に、極細線を貼付て行くのですが、バネ性がある為に思った様にはいかないのです。やはりピンセットは使えないので2本の先の尖った竹ひごを使ってコイル後方のカンチレバーにリード線を導き、楊枝の先に瞬間接着剤が付いているか、いないか程度の微量を点け、固定します。リード線がカールしているので伸ばしながら数mm程度の間隔で瞬間接着剤で徐々に後方に固定していきます。カンチレバーの根元付近に来たら、青矢印の様にカンチレバーの動きを阻害しない様に山なりの遊びをつけ、緑矢印の振動系固定ベースの上に固定して、後方の黄色矢印の所に固定し、1本目が終わります。この作業を4本やるのですが、急な曲げをすると断線しますので、出来上がるまでは導通があるか分からず、作業最中には常に不安がありました。

ビクターMC-L1000の修理 その5

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VictorのMC-L1000の修理が完了しましたので、いよいよレコード盤に針を落とします。
シェルはテクニカのAT-LH15ミッチャクです。
何時の様にサブシステムのPL-31E改ピュアストレート付プレーヤーに取り付けて、レコードに乗せました。
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音は出ましたが、右chのみで左からは音はでません。何故だ・・・???
しかし、自分で治したカートリッジなのでプラシーボ満載ですので、片チャンのみでも凄く好い音です(笑)。
とりあえずマイクロコイルを譲ってくれたフィデリックス社の中川さんに
「音出たよー」と報告しました。「音はどうですか?」と中川さんに聴かれ「音は好いけど片チャンだけー・・・、導通あるのに何でだろ?」と聞くと「それは変ですね。どこかでショートしていないですか?一度電話を切りますから調べてみてください。」といわれました。
この電話を切る直前に「もしかしたら」と思い当たる事が頭に浮かびました。
それは、『コイルの空振り』
ダイレクトカップル型は正面から見るとVの字型ヨークの隙間にコイルが半分だけ入って、その中の磁束を切る事で発電するのですが、ネジ止めした時に前後は合わせたのですが、ヨークに入っているかは確認していませんでした。
もう一度振動系固定ベースのネジを緩め調整し直したところ両チャンネルより音はアッサリと出てきました。この瞬間、「ヤッター‼」と心の中で叫んでいました。
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分かりやすい様に修正後のコイル後方に光を当てて写真を撮ってみました。ホームベース型のコイルの前方に当たる部分がヨークの中にある事が分かると思います。
これが少しでもズレているとコイルは発電出来ないのです。
この後、再び中川さんに両チャンネルから音が出た事の報告と聴いた音の印象を連絡しました。
中川さんは「あまりに難しい作業なので、もしかしたら出来ないのではないか?」と思っていたそうですが、私の報告に喜び、また驚いてもくれていました。

SATIN M-21の修理依頼

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先日私のブログを見た方からサテン社のM-21の修理依頼がありました。
話を聞くと 両チャンネルより微かな音しか出ていないそうで、
カートリッジの状態と、事の経緯はこの方のブログに書かれていました。
https://fugaku2.blog.fc2.com/blog-entry-340.html
動作しないのに気が付いて10年以上経過している様なので修理できるか自信はありませんが依頼を受けてみる事にしました。
このブログの内容には回復手術と書かれていますが、分解などしなくてもオイルは除去できますので、あまり弄られていない事を祈ります。

数日して修理の依頼品が送られてきました。
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M-21が2個です。早速顕微鏡を覗いてコイルの動きを確かめましたが、2個ともに完全固着一歩手前の重症でした。
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コイルがフリーの状態ならアーマチュアを押し引きしてもコイルがそれて伴って上下する為に極細のアーマチュアに無理はかかりませんが、コイルが固着状態でアーマチュアを動かそうとすると無理がかかり、曲ったり、最悪は元から切れて一巻の終わりとなってしまいます。このタイプのカートリッジを修理しようとしてアーマチュアを破断させてしまったケースは多いのではないかと思うのです。

まず一個目のカートリッジのコイルを動かそうとしてみましたが、とても動く状態ではなく、荒療治ではありますが、洗浄スプレーを使ってグリスを溶かします。
洗浄スプレーは内部も侵す恐れがありますので、できるだけ使いたくはないのですが、このままでは何れにしても修理不能ですので、吹きかけてみました。

暫くそのまま置いてから顕微鏡を覗きながらアーマチュアを竹ひごを使って少しずつ動かすと徐々にグリスが解れてコイルが動いてきました。こうなれば修理の目鼻は付いた様なものです。
再度、コイルに洗浄スプレーを吹き付けて緩んだグリスを吹き飛ばします。
グリスの無い状態でカンチレバーユニットを本体に取付、音出しをしてみました。
正常な音量で両チャンネルより音が出ましたが、この状態ではダンピングが効かずに高域にピークが付いたハイ上がりの音ですので、オイルを添加してから再びレコードを掛けてみました。

全く正常な音がします。修理は完了です。・・・

と思ったら今朝には音が出ません。まだ、カートリッジ内に残ったグリスの残渣が翌日にヨークにコイルを貼付てしまっている様です。
こうなると始めから再度洗浄し直してオイルを点け直す作業の繰り替えしですね。

二個体とも現在三度目の洗浄をして様子をみていますが、快調に音は出ていまので、明日の朝、コイルがヨークに張付いていなければほぼ修理は成功です。
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