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SAEC C1の修理

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最近はカートリッジの修理をしてみると、なんら動作に問題はなく良い音が出るので面白くなって乗りに乗っています。
悪乗りついでに今度はもっと難しい状態のカートリッジの修理に挑戦してみました。

今回はサエクのC1カートリッジですがカンチレバーには中空ボロンパイプが使われていてボディは全金属製です。磁性コア巻コイルが残念ですが修理する価値があるカートリッジと判断しました。
イメージ 1
見てみるとボロンカンチレバーのダイヤモンドチップの穴から半分が斜めにチップごとありません。中空ボロンカンチレバーなので全交換しては価値がないし斜めに割れてしまってチップを取付ける所がありません。
ボロンはダイヤ並に硬い金属でガラスと同じにモロイ性質で削ったり穴を開ける事はできませんので、どうするかかなり悩みました。

最近の超の付くほどの高級カートリッジの針先の写真を見てみるとボロンカンチレバーを切断したそのままの先にチップが接着剤で芋着けにされています。
普段からカンチレバーに穴を開けて差し込んでいるチップや、スリットを切って挿んでいるチップを見ているので「超高級カートリッジなのに何だ~」とガッカリしたものですがカートリッジに詳しいプロの方に聞くとそれでも大丈夫なのだそうです。

なので今回は中空ボロンカンチレバーはそのままにして先に芋着けでチップを装着する事にしました。
位置決めの穴がなく、取付け角度も決まらない、そして楕円針なので方向がありますので超のつく難関です。取付け方を試行錯誤して悪戦苦闘の末ようやく装着できました。
これです。
イメージ 2
上方からの写真です。
イメージ 3
チップは菱形でセンターではなく前方から見て左にオフセットになっている事が分かるとおもいます。斜めに残ったカンチレバーの先を残す事で取付け強度を増す為にそのままにしました。思った以上に良くできました。
試しにレコードに乗せてみましたが問題なくよい音が出ました。これからいよいよ試聴です。

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