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またまた、PC-70MCの修理

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ゴールデンウィークに突入で皆さん精力的に色々な所に出かけている様で羨ましいですね。私は連休中も仕事なんですよ。涙

さて、少し前に、持っていたパイオニアのPC-70MCのカンチレバーを折ってしまい、修理した記事を載せましたが、https://blogs.yahoo.co.jp/milonhit/28547396.html
此処でまたヤフオクでジャンクのPC-70MCカートリッジを手に入れました。

このカートリッジは繊細で、極薄のベリリウムパイプのカンチレバーが簡単に折れやすく、また空芯コイルに使われている銅線は他のカートリッジより一段細い極細線が使用されていて特に断線しやすいのです。以前に私も導通があるものを修理が終わり、いざ聴こうとしたら片側から音が出ないという最悪の状態に見舞われた事もありました。
そのくらい簡単に切れてしまうのです。

出品されていた物はカンチレバーの折損です。導通が無ければこのカートリッジは修理は絶対無理ですので賭けでしたが、届いた物は幸運にも導通がありました。
カンチレバーはベリリウムのパイプですので、折れたパイプの穴にそれより細いカンチレバーを挿せばよいのですが、PC-70MCは振動系を極力軽くしてコンプライアンスを上げ、軽針圧での動作をするように設計されています。この為、剛性が高くなる様に極薄のベリリウムのパイプを使用しているのです。ですので、やはり軽量化を目指し同じベリリウムでパイプではありませんが無垢のカンチレバーを挿す事にしました。
イメージ 1
写真の様にカンチレバーの途中から段差が付いている事が分るとおもいます。修理はそれほど難しくなく順調に終了しました。

PC-70MCの音は鮮明で甘い所が無く低域も力強い事から私の大好きなカートリッジの1つですが、10KHzより上がややシャクレ上がっていて「シャカシャカ」とした高音は落着きが無く気になる所ではあります。
今回修理した物を聴いて見ますと高域のシャクレ上がった感じがありません。中低域は変わりはなく、高域だけが落着いた音になっていて、どうもオリジナルより音が良くなっている様です。
「カンチレバーが高剛性のベリリウムでも極薄のパイプですのでやはり共振が有ったのではないか?」と推測します。カートリッジによってはこの共振を避ける為に複数の素材を使ったり、二重パイプにしたりと工夫している物がありますが、今回の修理ではこの効果が出た様です。

ますますお気に入りになったPC-70MCでした。

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