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Channel: 趣味のオーディオの行着いた先
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完成したピュアストレートアーム

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熊本の方では大変な事になっていますが、被災し亡くなられた方々に心よりお悔やみを申し上げます。5年前の東日本大震災の事が甦ります。

先日製作を開始したピュアストレートアームが完成しましたので撮った写真を掲載します。
イメージ 1
アームパイプはステンレスで軸基部は強度もあり錆びにくいアルミ合金A6061の削り出しです。
ワンポイント支持の軸受で、そのままではアーム本体が捻りで回転してしまうのを抑える為に基部の下部の側面がプラス1点で軸に当たる様にしてある2ポイントアームです。
この軸受は最近発表されたフィデリックス社のオールステンレス製のピュアストレートアームと全く同じ構造です。もともとベアリングを使った軸受けは回転をする為にはガタつきがある事が前提で、完全にガタが無ければ全く動かなくなってしまうのです。
なので厳密な支点の必要な微小振動を扱うアームではベアリングを使った軸受を採用したアームは妥協の産物なのです。

それを解消する為に考えられたのがオーディオクラフトなどが採用したワンポイントアームです。尖った鉛筆の様な軸の上に陣笠の様なすり鉢の軸受を被せた構造でガタつきは全くありませんし高感度にできます。しかし、カートリッジ前方から見て左右に捻ろうとする振れにはフラフラで全く対応できずオイルなどでダンプして誤魔化していたのです。この為に当然音は甘くなり膨らんだ低音を再生する事になります。
この左右の捻ろうとする力に対応するためアーム基部の下部の片側を軸下部にわざと接触させて確りと振れを止めるようにして製品化したのが今回のアームの元となったスタックスのUA-7アームです。
これと同じ構造のアームは過去にもSATIN音響のAR-1が採用していますし、製品ではありませんが以前に私にカートリッジを作ってくれた大沢久司さんの大沢式アームがあります。
私の改造したPL-25EとPL-31Eプレーヤーに対応する為にアームリフターは25Eプレーヤーの物を流用し、アーム基部より後ろ側の軸とメインウェイトも25Eプレーヤーの物の流用です。
ゼロバランスを取り、針圧計で実測してみましたが、なぜか目盛どおりの針圧を掛ける事ができ、そのままメインウェイトの目盛直読で正確な針圧をかける事ができました。

ファーストインプレッションは様々なカートリッジとレコードを聴いてからにしたいと思います。

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