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Lo-D HS‐500のマルチアンプ駆動③

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台風一過の猛暑の後は気温急降下で梅雨に逆戻りの様な おかしな天気です。

前回はLo-Dの『HS-500』をマルチアンプ駆動時のシステム構成を書いてみましたが、
今回は試聴した結果について書いてみたいと思います。

『HS-500』は40年も前に作られたブックシェルフスピーカーですが
当時から国産機の中で高い評価を得ていた傑作機で、かなりの台数も売れたのか
これまでに何度か聴く機会がありました。
私の聴いた感じでは癖が少ないのですが、地味で大人しい感じのスピーカーという印象でした。
これまでにサブ用に手元に置いて聴いてみようと思っていたのですが、
人気がありオークションでは結構値段が高く、下位機の『HS-350』を長きにわたってネットワークをフルチューンして使ってきました。
最近パワーアンプの『セレナーテ』をもう一台手に入れ、『miniDSP』のデジタルチャンデバが見つかった事で一気にサブシステムもマルチ化への道が開けたのです。
『HS-350』をマルチでドライブしてみるとあまりの音質の向上に『HS-500』もマルチで聴いてみたくなり、価格も一時よりも安くなっていたので購入する事にしたのです。

さて、マルチアンプ駆動での音質の変化ですが、おそらくオリジナルのままの『HS-500』を聴いた事のある人は「これが『HS-500』の音か!」と吃驚するくらい違います。
まず一番違うのは空間の出来方で奥行感が全く違い、奥深い広い空間に立体的に立つ歌い手やソリストがそこに実在するかの様に鮮明に浮かびあがります。ネットワークでは大画面テレビを見ている様に平面的に思えてしまうくらい違うのです。
音質も大人しく地味だと思っていたのですが、いやいや、シュタルケルのチェロやキョンファのバイオリンなどの弦楽器や、女性ボーカルの艶めかしさは思っていた以上に生々しい。曲によってはメインシステムのA5以上に魅力的に聴こえます。この後カートリッジを替えて聴いてみましたが、各々のカートリッジの差をよく出し、比較評価をする時にも十分に高い能力を持っている事が分かります。
しかし、全てが良いわけではなく以前よりもずっと良くはなっていますが低音のドコドコとしたところは まだ感じますし(箱のせいかも?)、贅沢をいえば高域の伸びも「 もうひと伸びあっても良いかな。」と感じます。

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