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空芯MCと鉄芯MCカートリッジの音

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関東は暑くないのはよいのですが、なかなか梅雨が明けず湿気の多い毎日が続いています。
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さて、私のアナログプレーヤーはすでに完成域に達していると自負していますので
ここの所で所有している物やリビルトした物、そして借用している物など多数のカートリッジを再度聴き直してみています。

ところで皆さんは鉄芯MCカートリッジと空芯MCカートリッジではどの様なイメージをお持ちでしょうか?
夫々のポジティブ面を書くと
鉄芯は低域に力と密度があり低重心で線が太く厚みがあると言うイメージでしょうか?
方や空芯は繊細で低歪、澄み切った空間のイメージでしょうか?

確かに鉄心カートリッジはトータルなシステムとして低域が出ていない音を補う(辻褄を合わす)には鉄心カートリッジが上手くバランスが取れる事があります。
鉄芯入りカートリッジ派から見れば空芯カートリッジはエネルギーバランスが高域寄りで厚みがなく線が細い音と言うのがマイナス面なのではないかと思います。

私もロックをよく聴くのでバスドラの力強さや厚みは無くてはならない条件ですが
一時はオルトフォン型カートリッジの方が好いと思えた時期があったのです。
しかし、システムが熟成されてくると だんだんと空芯カートリッジの方が好く聴こえ、けして迫力も厚みも力強さも物足りない様な事はなく誇張のない音なのだと分かってきました。

私は長くアナログをやってみて空芯カートリッジのエネルギーバランスが高域に寄ってしまう原因はプレーヤーの回転によるものとフォノイコライザーによるものが原因となっているのではと思う様になっています。

今や空芯MC派の私からみれば鉄心MCの音のネガティブ面はまず空間に現実には無い物が見える事で、それが邪魔をして空間の底が見えない事に苛立ちます。また、鉄心の音はスピーカーの外側まで「パァーッ」と響きが広がらず閉じ込められた空間のなかで響きがグルグル回っているかの様に聴こえ、音の表現も細やかさが足りず大雑把に聴こえます。また低音は量が多すぎで低音かぶりがある様に聴こえるカートリッジがあり、質感も「ドスドス」と重く(鈍く)響く様に感じるのです。

フィデリックス社の中川さんともカートリッジの事ではよく話をしますが
最後には何時も「カートリッジの選択条件は最低でも空芯だよね。」と言う事になります。

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