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LEGGIEROの特殊機能について

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フォノイコライザーのLEGGIEROは すでにご存知の通り入力換算雑音が-156dBVの超ローノイズが売りですが、その他に入力インピーダンスが1ギガオームという考えられない様な超ハイインピーダンスで受ける特殊機能があります。
この効果と音質について詳しく書いてみたいと思います。

この超高抵抗受けは元となったプリアンプMCR-383GΩで受ける事ができる様になっています。
カートリッジを超高抵抗で受けると電流が殆ど流れなくなりバルクハウゼンノイズを劇的に低減する事ができるので音質が良くなる事はかなり前から知られていたのです。
なので超高抵抗で受ける試みは他の所でも されていたのですが、超高抵抗受けにすると間違いなく発振を起こしてしまうので全く他にこの様なフォノイコライザーは見られません。
中川さんは発想を転換し回路をはじめから見直して、この超ハイインピーダンス受けでも発振が起こらない様にしてしまったのです。

デンオンのDL-103やオルトフォンのMCカートリッジは磁性体の巻枠にコイルを巻いて出力を稼ぐ構造になっていますが数百オームの抵抗で受けるとコイルに電流が流れ磁性体と影響してバルクハウゼンノイズが発生します。
音はザラザラの艶消しの音と表現するのがピッタリだと思います。
レジェーロの底面のディップスイッチをデフォルトの1ギガオームにすると弦楽器などはザラザラな艶消しの音が滑らかで艶のある音に大きく変わります。
磁性体コア入りカートリッジを使った場合はまさに激変といえるでしょう。
また磁性体コア入MCカートリッジは響きがスピーカーの中心に集まってしまいスピーカーの外側に広がらない傾向がありますが、この音も改善されますので空間に漂う微細な響きまでも再現する様になります。

さて、私はもともと空芯コアのカートリッジを好むので、あまり効果は無い様に思いますが
実際に超ハイインピーダンスで受けて使用すると空芯カートリッジでも空間の響きの広がり方が違います。
これは電流が流れなくなる為に渦電流歪も低減でき、また超高抵抗受けなので微小信号領域での接点の接触抵抗の影響も少なくできる効果もあるのです。

今回、LEGGIEROが発売されたので是非一度この超ハイインピーダンス受けの素晴らしい効果を底面のスイッチを切換えて体験してみてください。

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